ゴッホと静物画―伝統から革新へ Van Gogh and Still Life: From Tradition to Innovationに行ってまいりました!
もともとゴッホは好きでしたが、更に好きになった展示会だったと思います。
なんであんなに人の心を奪う作品が描けるのか、、不思議な気持ちになります。
開催概要
公式サイト
会期 2023年10月17日(火)~2024年1月21日(日)
休館日 月曜日(ただし1月8日は開館)、年末年始(12月28日~1月3日)
開館時間 10時~18時(ただし11月17日(金)と12月8日(金)は20時まで)
会場 SOMPO美術館 in 新宿
概要
フィンセント・ファン・ゴッホ(1853~1890)は何を学び、何を伝えたのか…。
https://gogh2023.exhn.jp/
本展覧会は17世紀オランダから20世紀初頭まで、ヨーロッパの静物画の流れの中にゴッホを位置づけ、ゴッホが先人達から何を学び、それをいかに自らの作品に反映させ、さらに次世代の画家たちにどのような影響をあたえたかを探ります。
また本展覧会では「ひまわり」に焦点をあてたコーナーを設け、ゴッホやその他の画家たちによる「ひまわり」を描いた作品を紹介、なぜ彼らがこの主題を描いたかを探ります。
好きだと感じた作品
- アイリス フィンセント・ファン・ゴッホ
- 野牡丹とばらのある静物 フィンセント・ファン・ゴッホ
- ばらとシャクヤク フィンセント・ファン・ゴッホ
- アネモネ ピエール=オーギュスト・ルノワール
- ベル・ジャルディニエールのカレンダー ウジェーヌ=サミュエル・グラッセ
- 果物と花のある静物 カスバル・ペーテル・フェルブリュッヘン(子)
いろいろ挙げましたが、他にもいいなと感じた作品はたくさんあります!一部抜粋です。
そして一番良かったのは…やっぱり…「アイリス」です!!
なんかごめんなさい
「アイリス」というのは本展示会のメインビジュアルとして設定されている作品でもあります。みんなだいすき作品ってことです。
そして図録を読んで知ったことがありまして、この「アイリス」は青色で塗りつぶされているように見えますが、本来は紫色であった可能性があるそうです。ゴッホの使用していた絵の具は褐色しやすい性質を持っていて、時の流れにより紫から青になったとか。結果として作家の意図を超えた作品となりましたが、そのまま多くの人に愛されているのってなんだかおもしろい。
この「アイリス」とSOMPOが所有する「ひまわり」は隣同士で展示されていました。正直圧巻でした。アイリスとひまわりの色が正反対、補色の関係だからか、両者がともに同じ空間にいることで色彩がまぶしかった。
互いが互いを際立たせていたというのか。
アイリスの背景は黄色、ひまわりも基本的に黄色。別々の絵、描かれたところも異なる。しかし、両者を並べてみると不思議と一体感を感じる。まるで最初から一緒に書かれたような、ともに存在するのがあたりまえだというかのような。まあ、同じ人が書いているのでそう感じるだけと言われれば…そうかも(自信をもてよ)
花はどこにでも、いつでも、だれとでも調和できるのもポイントかもしれない。そこにいてくれるだけで景色を、空気を変えてくれる。だからこそアイリスとひまわりという補色の関係にある花々が、互いを深め新たな味を引き出していた印象を受けた。
彩を操り世界を飾る
ゴッホの目や感性を通じて花を再鑑賞し、花の見方は一つではないことを知る。同じものを見ていても感じ方がちがうのだと教えてくれる。
何気なく生きていると毎日から色がなくなり、モノクロの日々になってしまう。同じものを見たり、聞いたり、食べたりして毎日がルーチン化すると、何もかもが新鮮さを無くし色を欠いたような風景に包まれてしまう。
そんなときにゴッホの絵は美しい花と彩を私たちに提供し、世界は鮮やかであることを思い出させる。彩を操り世界を飾る。
絵を通じてゴッホの眼差しを知った日でした。
購入品
ポストカード×4と図録を購入しました。
他にもいろいろグッズはあったのですが、購買意欲を何とか抑えきりました。あぶねえ。
ぽいぽい買って驚き金額叩き出した過去もびっくりするぐらい偉い、わたし。
また、図録がすごい。アイリスが表紙になっているんですが、油絵特有のぼこぼこが完全再現されてます。触るとぼこぼこしているのを感じるし、一部はキラキラ反射するけど反射しない部分もある。ただの印刷じゃないのだ。ここに命かけた仕事人のみなさま、てんさいなの…? 拍手喝采
写真じゃ伝わらない気がする、、ほんとにずっと触っていたい(変態)